【書評】日本発の新しい株式市場の設立を!原丈人の『21世紀の国富論』からの提言。

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遅ればせながら、あけましておめでとうございます!

本年もよろしくお願い致します(^_^)

短期売買が主流の現在の株式マーケット

さて、本日4日の大発会で、日経平均株価は一時700円を超える大幅安になりました。

www.nikkei.com

原因としては、アップルが2日に発表した売上見通しの下方修正、それに伴うダウの急落、その理由としての「中国での景況感の悪化」などによって、投資家がリスクオフの姿勢を強めていることが挙げられています。(それ以外にもアルゴ取引など、自動の高速取引などの要因)

私も一応株式投資家でもあるので、相場は時々チェックするのですが、昨年後半から見られる株式市場の乱高下の動きなどを見ていると、時々嫌気がさしてくることがあります。

というのも、現在の株式市場をほぼ支配している「機関投資家」などの、短期の取引を中心とする投機家勢力の影響力があまりにも強すぎるのではないか、と感じるからです。
本来的に言えば、金融というのは実業の黒子であり、実業の健全で安定的な発展のために金融システムや株式・資本市場というのは存在しているはずです。

しかし、現在の世界的な資本市場は、短期的な利益を求めた株の売買が主流で、それゆえに市場心理が悪いニュースに非常に敏感になり、株価が乱高下するような状態になりやすく、実業の健全な発展を阻害しているような気がしてなりません。

今の資本市場は、あまりにも「短期売買のインセンティブ」が強すぎるのです。

 

この資本市場の「不安定さ」を解決するための知恵が今求められていると思います。

 

日本発の中長期投資家向けの新しい株式市場を!

その点を考えたときに、私は「公益資本主義」の提唱者としても有名な原丈人さんのアイデアに賛成の立場です。

 

この書籍の中には、短期的な利益を重視する現在の株主資本主義を克服するための様々なアイデアが提案されています。

 その中でも私が括目したのは、「中長期で保有する株主向けの新しい株式市場を日本が世界に先駆けてつくる」というものです。

具体的には、東京証券取引所の中に「五年以上保有する株主」のための市場をつくる、ということです。

 

そのために必要なのは、

会社法の改正により、中長期の視野に立つ経営を支える株主を「経営関与株主」と定義し、五年以上の株式保有をしなければ議決権を行使できないような仕組みをつくる

・上記のような現行法の改正が難しければ、制度上の運用や、政治判断に基づく新政策で実施する

保有期間が長ければ長くなるほど、一株当たりの配当金を大きくする(長期保有インセンティブ

・配当金にかかる分離課税も、保有期間が長いほど小さくなるように税制優遇などのポイントが挙げられています。

このような「短期的な株の売買インセンティブ」を消滅させた安定的な株式市場(ほぼ社債のような感じになるかな)を日本が創出することができたら、中長期で新しいコア技術・応用技術開発に挑戦するようなベンチャー企業や、中長期の投資が必要なインフラ系の企業や生命保険会社などが、こぞって日本に集積することになると思います。

ぜひ、政治家の方々には日本から新たな資金調達市場のあり方を提案するべく、リーダーシップを発揮していただきたいです。

 

もちろん私もどんどん行動しいくつもりです。